内藤:
位置情報ゲームのライトユーザー層と、農園系の放置&育成系ゲームのユーザー層は重なりが大きいと思われるので相性が良さそうです。 リアルなユーザーの友達ネットワークを構築できるとロングランなゲームになっていけると思います。
佐藤:
「位置ゲーム」に、「放置ゲーム」、「箱庭ゲーム」、「宝探しゲーム」の複数の要素を付与しているアイディアに独自性があり、面白そうだと思いました。
上記の要素は主にライトゲーマー層に受け入れられやすいゲームジャンルです。ゲームとして仕上げられれば面白くなりそうだと思いました。
特に「位置ゲーム」に「宝探しゲーム」的要素を付与して、戦略性をもたせていることが面白くなりそうに思います。
ただし、この点は遊んでいるユーザの人数が多ければ多いほど面白い、少なければ少ないほどつまらない、というゲームになるので、そこを考慮する必要があります(MMO的ゲームのため)。
伊藤:
実らせる=放置ゲーム、の相性は良いと感じました。相手の実を刈れちゃうのはちょっと強引ですが、バランス次第ではいいのではないでしょうか。
普通に育てて普通に採取する、どうぶつの森的なゆるい遊びでも良い気もします。
下田:
木を育てる、実らせる、刈るという組み合わせで他者と競い合うという事が、なかなか積極的にプレイする、繰り返しプレイする、というモチベーションになかなか繋がりづらいかなと思いました。 スマホの妖怪ウォッチワールドに木を育ててそこに妖怪が、訪問が、というゲーム内要素がありましたが、あまりおもしろい要素ではなかったかなと思います。 昨今のトレンド、という点では、いろんな土地を訪問して植えて…放置しておくと何かが得られる。放置しておいた時に何が得られると面白い?的な観点から考えてみるのも良かったのでは?と思いました。
また、実際にゲーム化が承認されるかどうかというところでは、いったん客観視して面白くプレイしている姿が想像できるかどうか?
さらには、大手資本で事業化できるか否かという点では、1ヶ月後、数ヶ月後に、お客さんが継続して楽しんでもらえているかどうか、そういう点も想像してゲームが練られているかも考えられていると、より現実味を持った提案を作れるかなと思います。ぜひ考えてみてください。
内藤:
位置情報ゲームとすごろくはゲーム性として相性が良さそうです。
実現性の視点ではマス目をうまく配置できそうかというあたりが課題でしょうか。
また倒したくなるボスという視点でIPものにした方が相性がいいなと思います。
佐藤:
位置情報を元に、毎回異なるすごろくマップを呼び出す、というアイディアは面白いと思いました。
また、位置ゲームの課題である、常に位置情報リアルタイム同期のハードルの解消のアプローチしている点も面白いと思いました。
ただし、そのアイディアだとプレイ中のマップと現実の位置情報がリンクしないため、「AROW活用」がどうしても弱くなってしまうと思いました=おもしろさへの課題でもあると思います。
「現実世界での実益も伴う」というアイディアはリアルと連動した位置ゲームではとても良いと思う一方で、実現性が課題になると感じました。つまり、実益がなくてもゲームを遊ぶ理由=「おもしろいのか」という点が課題になると感じます。
ユーザが新しいゲームを遊ぶには「理由付け」が必要です。その理由を実現にハードルがある実益にしてしまうのが良いのか、気になりました。
伊藤:
まさにスゴロクのマス目を作る自動生成がキモとなると思います。その点をしっかり図等で説明していただければ方がより良い企画になりそうだと思います。
過疎地区でプレイすると移動させられるのも、もう少し地方ならではの良い点があったら良かったかも知れません。
下田:
AROWを活用して実際の地理情報でスゴロクができるのは、おもしろそうでぜひプレイしてみたいと思いました。 とはいえ、地理データとスゴロクというところで、移動要素がスゴロクやゲーム内容にさらに良い効果をもたらせるような要素がもっと出てくるとさらに良くなるかなと思いました。この辺が活かされていると、外に出る・移動するというモチベーションが湧きやすくなり、実際のプロジェクト化等も検討してもらえる可能性が出てくるのかなと思います。
自身で所謂位置ゲーをプレイされてもどかしいと思われた部分に対するご自身なりの解をシステム化されているものと思われ、きちんと研究された上での対策として入っているところに好感が持てます。
また、AROWの活用という点では、高さ情報や実際の地形情報等をゲームに活かす方法はまだ考えうると思われ、もう少しそこを考えてみても良かったのかなと思います。また、訪れた場所をストックできるシステムは良いですね。
1978年東京都生まれ。 京都大学在学中の2001年にドリコムを設立。ブログサービス事業で業績を大きく伸ばし、2006年に東証マザーズ上場を果たす。現在は、主に国内外に向けたゲーム事業を主軸に事業を展開。「with entertainment=人々の期待を超えること」を会社の存在意義として掲げ、競争力の高いサービスや、新規性の高いサービスを産み続けている。
1984年生まれ。2011年株式会社ディー・エヌ・エーに入社。入社後は一貫してモバイルビジネスのマーケティングを担当。2018年に独立し、株式会社MOTTOを設立。主にモバイルゲームやアプリのマーケティング戦略の立案と実行を支援。これまでにマーケティングとして関わったタイトルは「逆転オセロニア」など、約100タイトルを超える。
株式会社セガでプログラマとしてアーケードゲームやモバイルゲームを開発。その後ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンの立ち上げに参画し、エバンジェリストとしてUnityを広める活動に従事。2018年1月に独立し「おなかソフト」を起業。「Unityコンサルタンティング」「VRゲーム開発」「ドローンゲーム開発」「貧困の解消を目的としたUnity教育」といった事業を展開中。
ゲームの開発現場で10年ほど開発のリーダー等をしていましたが、ここ15年ほどは最前線の開発者の開発を後押しする仕事に従事しております。現在はアマゾンのゲーム関連サービスをまとめたブランド「Amazon Game Tech」のゲームに特化したサービスの技術支援や普及活動を行っています。
上記の他、ユニーク賞、ベストエンジニアリング賞、ドリコム賞、AROW賞等を表彰予定。